(17) 感情を動かす音楽の力 -バレエが育てる感受性と集中力-

🌺シリーズ第17回


音楽が流れた瞬間、子どもたちの表情が変わります。
体が自然に動き、目が輝き、空気が少し柔らかくなる——。
バレエのレッスンには、そんな“音に導かれる時間”があります。

バレエでは、音を「聞く」のではなく「感じる」ことを大切にします。
テンポやメロディに合わせて動くうちに、集中力が深まり、感情の表現も豊かになります。
リズムを感じることは、言葉では伝えにくい“心の色”を動きで表す第一歩です。

音が心を開く瞬間

レッスン室に音楽が流れた瞬間、子どもたちの表情がふっと変わります。
肩の力が抜け、体が自然に動き、目の輝きが戻ってくる。
バレエの時間は、まさに「音が心をひらく時間」です。

音楽を聴きながら動くことは、感情の解放でもあります。
リズムに合わせて体を動かすうちに、集中力が深まり、感受性が磨かれていきます。
ひとつの音に耳を傾けることは、「今この瞬間」を大切にすること。
バレエは、心を“今”に戻す静かなトレーニングでもあるのです。

音楽が導く、豊かな集中

子どもたちは音に合わせて動くだけでなく、音の“間”を感じることを学びます。
メロディの途切れる一瞬の静けさの中に、次の動きを想像する力が育ちます。
その繰り返しが、集中力を高め、感情を丁寧に表現する土台になります。

音と心を結ぶ3つのポイント

  • リズムを感じながら呼吸を合わせる
  • 音の強弱を意識して動きの表情を変える
  • 静けさを「余白」として楽しむ

音の流れに寄り添いながら体を動かすうちに、心は自然に穏やかになります。
テンポに合わせて呼吸を整え、次の動きを想像する——。
その静かな集中は、日常生活でも活かせる“心の軸”を育てます。
音を感じる力は、周囲の空気や人の気持ちを察する優しさへとつながっていくのです。

感受性が生きる日常へ

バレエで育った感受性は、日常のふとした場面にも表れます。
誰かの声のトーンや気配を感じ取れるようになったり、
音や言葉にこめられた思いを察することができるようになったり。

音楽とともに心を動かす経験は、
「他者を感じる力」や「自分を表現する力」を静かに育てていきます。
音は、目には見えないけれど、人をつなぐやさしい導き手。
バレエの音楽は、心を柔らかく、そして前向きにしてくれるのです。

まとめ

音に身をゆだねる時間は、子どもたちに“心の静けさ”を教えてくれます。
それは、慌ただしい日常の中で失いがちな「感じる力」を取り戻すひととき。
リズムに合わせて動くこと、静けさの中で息づくこと。
どちらも、集中と感受性を育む大切な学びです。

バレエの音楽は、体を導くだけでなく、心を整える魔法。
その響きの中で、子どもたちは「自分を感じる力」と「他者を思う心」を少しずつ育てていきます。


🌸 次回予告

次は「礼儀と感謝のレッスン ― ふるまいに宿る思いやり」。所作に流れるやさしさを見つけます。

講師メッセージ

しなやかな姿勢とやさしい呼吸が、子どもたちの毎日を支えます。年齢に合わせたクラスで安心して学べます。

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